天使と悪魔 上下     ダン・ブラウン著   角川書店

 『ハ−ヴァ−ド大教授の図像学者ロバート・ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。紋章は秘密結社<イルミナティ>17世紀にガリレオが創設した科学者たちの結社のもので、この世にはもう存在しないはずの伝説の紋章だった。それが男の全裸死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに世界初の大量反物質の生成に成功した科学者。反物質は核の数十倍のエネルギ−を持つが、既に殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持ち込まれたという。スピ−ド感あふれ、ひねりと衝撃が連続の、タイムリミット・サスペンス!』
『おりしも、ヴァチカンでは新ロ−マ教皇選挙会の当日。だが、次期教皇候補四人が揃って失踪していた。そこへ<イルミナティ>を名のる人物から電話がかかる。かつて科学者を迫害した教会に復讐するため、教皇候補を、一時間に一人ずつ殺して死体をさらしていくというのだ。死体をさらす四つの場所とはどこなのか。反物質はヴァチカンのどこにあるのか。その鍵が一七世紀に書かれた詩に隠されていることに気付いたラングドンは、知力と体力の限りを尽くして、姿なき敵が仕掛けた殺人ゲ−ムに挑む!科学と宗教のTら対立を描く深遠なテ−マ、そして途方もなく壮大なラスト!! 』
『ダ・ヴィンチ・コード』の前に書かれた作品。『ダ・ヴィンチ・コード』でも思ったことだが、サスペンスに薀蓄を混ぜ込むのがうまい! 薀蓄(セルン、最新物理学、反物質、コン・クラーベ(法王の選出)、ヴァチカン市国、スイス護衛兵、キリスト教史、美術史等々)を語りすぎるとサスペンスが盛り上がらないのに、薀蓄が薀蓄だけで上滑りすることなく、たった1日の出来事を上下2冊に書き込んで、それを一気に読ませる。ヴァチカンやローマに行きたくなること請け合い。
神とは何か、宗教とは何か、科学と神との関係は?・・・日頃考えていることのひとつの答えがここにある。キリスト教圏でもこういう考え方を取る人もいるんだなという軽い驚き。次作も楽しみである(2004.8.21)




天使と悪魔 上下     ダン・ブラウン著   角川書店

 『ハ−ヴァ−ド大教授の図像学者ロバート・ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。紋章は秘密結社<イルミナティ>17世紀にガリレオが創設した科学者たちの結社のもので、この世にはもう存在しないはずの伝説の紋章だった。それが男の全裸死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに世界初の大量反物質の生成に成功した科学者。反物質は核の数十倍のエネルギ−を持つが、既に殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持ち込まれたという。スピ−ド感あふれ、ひねりと衝撃が連続の、タイムリミット・サスペンス!』
『おりしも、ヴァチカンでは新ロ−マ教皇選挙会の当日。だが、次期教皇候補四人が揃って失踪していた。そこへ<イルミナティ>を名のる人物から電話がかかる。かつて科学者を迫害した教会に復讐するため、教皇候補を、一時間に一人ずつ殺して死体をさらしていくというのだ。死体をさらす四つの場所とはどこなのか。反物質はヴァチカンのどこにあるのか。その鍵が一七世紀に書かれた詩に隠されていることに気付いたラングドンは、知力と体力の限りを尽くして、姿なき敵が仕掛けた殺人ゲ−ムに挑む!科学と宗教のTら対立を描く深遠なテ−マ、そして途方もなく壮大なラスト!! 』
『ダ・ヴィンチ・コード』の前に書かれた作品。『ダ・ヴィンチ・コード』でも思ったことだが、サスペンスに薀蓄を混ぜ込むのがうまい! 薀蓄(セルン、最新物理学、反物質、コン・クラーベ(法王の選出)、ヴァチカン市国、スイス護衛兵、キリスト教史、美術史等々)を語りすぎるとサスペンスが盛り上がらないのに、薀蓄が薀蓄だけで上滑りすることなく、たった1日の出来事を上下2冊に書き込んで、それを一気に読ませる。ヴァチカンやローマに行きたくなること請け合い。
神とは何か、宗教とは何か、科学と神との関係は?・・・日頃考えていることのひとつの答えがここにある。キリスト教圏でもこういう考え方を取る人もいるんだなという軽い驚き。次作も楽しみである(2004.8.21)



平然と車内で化粧する脳     澤口俊之・南伸坊著   扶桑社文庫

『人前でイチャつく、所かまわずしゃがみ込む…激増する不可解な若者たち。でも、すべては、モンゴロイド日本人の「脳の進化」に逆らった生活と子育てが原因だった!脳科学の視点から日本を見た、“激しく納得”の大結論が詰まった一冊。脳科学界の鬼才・沢口俊之先生に“プロのおちこぼれ”こと生徒・南伸坊が聞いた、目からウロコ間違いなしの最新脳科学講義集。 』
『ダ・ヴィンチ・コード』の前に書かれた作品。『ダ・ヴィンチ・コード』でも思ったことだが、サスペンスに薀蓄を混ぜ込むのがうまい! 薀蓄(セルン、最新物理学、反物質、コン・クラーベ(法王の選出)、ヴァチカン市国、スイス護衛兵、キリスト教史、美術史等々)を語りすぎるとサスペンスが盛り上がらないのに、薀蓄が薀蓄だけで上滑りすることなく、たった1日の出来事を上下2冊に書き込んで、それを一気に読ませる。ヴァチカンやローマに行きたくなること請け合い。
神とは何か、宗教とは何か、科学と神との関係は?・・・日頃考えていることのひとつの答えがここにある。キリスト教圏でもこういう考え方を取る人もいるんだなという軽い驚き。次作も楽しみである(2004.8.24)




天使と悪魔 上下     ダン・ブラウン著   角川書店

 『ハ−ヴァ−ド大教授の図像学者ロバート・ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。紋章は秘密結社<イルミナティ>17世紀にガリレオが創設した科学者たちの結社のもので、この世にはもう存在しないはずの伝説の紋章だった。それが男の全裸死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに世界初の大量反物質の生成に成功した科学者。反物質は核の数十倍のエネルギ−を持つが、既に殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持ち込まれたという。スピ−ド感あふれ、ひねりと衝撃が連続の、タイムリミット・サスペンス!』
『おりしも、ヴァチカンでは新ロ−マ教皇選挙会の当日。だが、次期教皇候補四人が揃って失踪していた。そこへ<イルミナティ>を名のる人物から電話がかかる。かつて科学者を迫害した教会に復讐するため、教皇候補を、一時間に一人ずつ殺して死体をさらしていくというのだ。死体をさらす四つの場所とはどこなのか。反物質はヴァチカンのどこにあるのか。その鍵が一七世紀に書かれた詩に隠されていることに気付いたラングドンは、知力と体力の限りを尽くして、姿なき敵が仕掛けた殺人ゲ−ムに挑む!科学と宗教のTら対立を描く深遠なテ−マ、そして途方もなく壮大なラスト!! 』
『ダ・ヴィンチ・コード』の前に書かれた作品。『ダ・ヴィンチ・コード』でも思ったことだが、サスペンスに薀蓄を混ぜ込むのがうまい! 薀蓄(セルン、最新物理学、反物質、コン・クラーベ(法王の選出)、ヴァチカン市国、スイス護衛兵、キリスト教史、美術史等々)を語りすぎるとサスペンスが盛り上がらないのに、薀蓄が薀蓄だけで上滑りすることなく、たった1日の出来事を上下2冊に書き込んで、それを一気に読ませる。ヴァチカンやローマに行きたくなること請け合い。
神とは何か、宗教とは何か、科学と神との関係は?・・・日頃考えていることのひとつの答えがここにある。キリスト教圏でもこういう考え方を取る人もいるんだなという軽い驚き。次作も楽しみである(2004.8.21)





王は闇に眠る 上下    フランシーヌ・マシューズ著   新潮社文庫

 『1945年、CIAの前身であるOSSの命を受けたジャック・ロデリックは終戦直後のバンコクに降り立つ。その後、タイシルクを一大産業に育てあげた彼は’67年、マレーシアの高原で失踪した。30年あまりが過ぎて、ジャックの孫マックスはタイに遺産の返還を要求。真相の究明はステファニー・フォッグの手に委ねられた…。史実に基づき、東南アジア現代史の暗部を抉る渾身の巨編。
暗殺された若きタイ国王。泥沼化するベトナムで処刑されたジャックの息子。仕えた首相の失脚に伴い、山岳にこもったゲリラ司令官。そしてタイ文化相の愛人でありながら、ジャックに秋波を送る踊り子。“伝説のアメリカ人”を取り巻いた幾多の人物の足跡を追ったステファニーはいま、真相に肉薄していた。だが、バンコクで拉致された彼女は、熱帯雨林の奥深くで戦慄の瞬間を迎える。
ジャック・ロデリック=ジム・トンプソンはどうも作家さんたちの想像力を刺激するみたいねぇ。篠田真由美も書いてたよね。バンコク素通りでプーケットに行ったことはあるのだけれど、バンコクでジム・トンプソンの家(観光名所)に行ってみたらよかったなぁ
フランシーヌ・マシューズという作家はなんだろう? サスペンスにハーレクインロマンスの要素を入れてる?(ハーレクインロマンスを読んだことないんだけど、想像で(・・;))主要な登場人物がみんな美男美女で、さしたる理由もないのにいきなり恋に落ちて命までかけるってのはどうもねぇ、感心しない。サスペンスの部分はしっかり取材もされててちゃんとしてるのだけれど、主人公の動機付けがラブロマンスのみに寄りかかってるというのは弱いと思う。 (2004.8.20)




カット・アウト 上下    フランシーヌ・マシューズ著   新潮社文庫

 『CIAの情報分析官キャロラインは2年前、工作担当官だった夫エリックを旅客機爆破テロで失っていた。ところがベルリンで合衆国副大統領が誘拐される瞬間を捉えた映像に夫の姿がしかも犯行グループ〈四月三十日〉の一員として。それはキャロラインが動向を追いつづけてきた極右武装組織だ。夫に何が起きたのか? 自身、CIAで分析官を務めた著者が贈る爆発的サスペンス!
アーリア人による中央ヨーロッパ統一を目論む〈四月三十日〉のリーダー、クルーセヴィッチ。彼の作戦行動を受けてハンガリーが無政府状態に陥る一方、炭疽菌を投与された副大統領ペインは衰弱の一途をたどる。大統領とCIA長官の決断のもと、キャロラインは職分を越えてFBIチームに合流し、中欧に向かう。国家、民族、組織、そして夫……。すべての秘密と謎を解く鍵を求めて!
女性の書いたこの手のサスペンスは初めて読んだのだけれど、なかなか骨太でしっかり書けてる。こういうのはハッピーエンドにしたくなるものだと思うのだけれど裏切ってくれて・・・。USAの副大統領が女性で、CIA長官も女性・・ちょっと進みすぎてる気がしたんだけど、女性が書いたということで、ま、いいか(笑) これが書かれたのは9.11の前。予兆はわかっていたわけなのよねぇ。それ以上に忌み嫌われているのがドイツ人。いまだに信用されていないのは日本人も同じかなぁ。 
おばちゃまはCIAのスパイにいともお気楽になっちゃうけど、現実はなかなかきびしいよう・・・  (2004.8.18)






ハード・タイム     サラ・パレツキー著   集英社

 『40代を迎えたわたしは、世界の果てにどれだけ近づいているのか?気が滅入りがちなわたしを動揺させる新たな出来事が、降ってわいた。同世代の友人で新聞記者のマリ・ライアスンが、テレビ・リポーターに転身したのだ。記者として長年闘ってきたマリも、金の力に屈してしまうのか?マリの転身を祝うためパーティに出席した帰り、わたしは道に倒れていた女性を危うく轢きそうになった。その女性は重傷を負って倒れており、まもなく病院で死亡した。やがてその女性がニコラという脱獄囚だと判明するが、その直後、解剖する予定だったニコラの遺体が、何者かに持ち去られるという事件が起きた。わたしはニコラがメイドをしていた大手警備会社社長の家を訪ね、彼女が罠にはめられた疑いを抱く。なおもニコラが投獄された真相を探るうち、様々な妨害の手が延び、ついにわたしは誘拐容疑の濡れ衣を着せられ、刑務所へと!シカゴの女性探偵V・I・ウォーショースキー、6年ぶりに登場。生涯でもっとも苛酷な日々のなか、プロの探偵としての誇りを賭けたV・Iがすべてを投げうって真実を追う。
久々のヴィク!女性のハードボイルド探偵の草分けだけど、やっぱり面白い!なかなか大きな犯罪に立ち向かう。ヴィクに新しい恋人もできたみたい (2004.8.14)






レックス・ムンディ    荒俣宏著   集英社

 『一九九六年五月。考古学者であり、著名なレイハンターである青山譲が、八年ぶりに日本に帰国した。「N43―シオンの使徒」教団と称する宗教団体に呼ばれたのだ。少年の姿をした教祖アスモデと、聖母マスミの依頼で、青山はフランスのレンヌ・ル・シャトーなる神代の土地の遺物をふたたび発掘することになる。レンヌに向かった青山は、発掘をつづけている老医師、アンリ・ファタンと再会する。二人はふたたび「遺物」を発掘することに成功するが、「遺物」はフランス警察と、青山の宿敵、井村秀夫によって奪われてしまう。「遺物」の正体とは何か…。帝都の怪人、荒俣宏がヨーロッパ文明最大の謎に挑んだ、アドヴェンチャー・ホラー・ノヴェル誕生。
レックス・ムンディ=世界の王。『ダ・ヴィンチ・コード』の解説に書いてあったので読んでみた。レンヌ・ル・シャトーの謎とトリノ聖骸布の謎と遺伝子の謎と・・・いろいろ詰め込んで〜。どこまでが事実でどこからが創作なのかわかりにくくて、ちょっとなぁ (2004.8.13)




サンタ・クルスの真珠     アルトゥーロ・ペレス・レベルテ著   集英社

 『セビリアに人殺しの教会―。法王のパソコンにハッカーが残した書き込みにヴァチカン外務局が動いた。アンダルシアに蠢く策略と陰謀の渦中でクァルト神父が真実に迫る! 仏の「ヨーロッパ文学のためのジャン・モネ賞」受賞作。
前2作と違ってぜんぜんミステリーじゃない。いちおう殺人事件はあるわけなんだけど、誰もそんなこと気にしてない。内省的で、ある意味退屈・・・(苦笑) サスペンスが盛り上がらないものだから、この神父はいったいいつこの女性と寝るのかなんてことばかり気になったりして・・・(滝汗)  現代のヨーロッパ(特にスペイン)における宗教のあり方とか、カトリックとはなんなのかとか、実際生きている人たちの宗教観が見えて、そういう意味では面白かった。
 アルトゥーロ・ペレス・レベルテ、次作を読むかどうかは悩むところ・・・(爆) (2004.8.10)



ナインスゲート     アルトゥーロ・ペレス・レベルテ著   集英社文庫

 『スペインの稀覯本狩猟家コルソは、ある富豪に中世に出版された奇書『九つの扉』の真贋鑑定を依頼されるがその矢先、友人が出版社オーナーから購入した『三銃士』第42章の肉筆原稿の調査も頼まれる。その後、オーナーは自殺し、コルソも何者かに襲われる。彼はポルトガルのシントラ、パリに飛び調査を進めるが、周囲で殺人が次々と!!悪魔を呼び出す呪文が描かれた奇書には恐るべき秘密が隠され、それが現実に…。映画化原作。オカルト・ミステリーの傑作。』
オカルト・ミステリー? ではないと思うなぁ。オカルトを題材にはしているけど。2重の罠の中に閉じ込められた主人公。謎をぐいぐい最後まで引っ張っていく手腕は確か。これを映画にしたなんて無謀(笑)どうせ切り刻んだにきまっているわ(爆)子どもの頃三銃士を何回も何回も読みふけった私には面白かったけど、消化不良な感じは否めない。真贋鑑定自体は吹き飛んじゃってるしね(2004.8.3)





ロマノフの幻を追え 上下     クライブ・カッスラー著  新潮文庫 

 『1918年、《オデッサの星》は革命直後のロシアから出航した。極秘の荷物と乗客を乗せて。一方現代の合衆国では、メイン州を原因不明の津波が襲う。さらにエーゲ海では、米海軍の小型潜水艦が何者かに乗っ取られ、旧ソ連の潜水艦基地へと運ばれた。すべてをつなぐ線上に浮かんだのは、帝政復活を目論む富豪ラゾフ。オースチンはかつての仇敵ペトロフと組んで真相を探り始める』
『ラゾフの狙いは世界の海底に眠るメタン・ハイドレートと判明した。この未来の代替燃料を独占し、世界を一挙に支配下に置こうという野望。合衆国東海岸におけるメタン・ハイドレートの鉱床を突き止めたオースチンらはその位置関係に愕然とする。かくしてNUMAの精鋭はペトロフの部隊と協力し、ラゾフの本拠へと向かった・・・』
カッスラーだけど、ピットのシリーズではなくて、オースチンの3作目。海洋冒険&軍事小説。楽しくて一気に読めちゃうけど、映画の原作って感じかなぁ。登場人物がいかにも類型的で、それにはまった人は読めるけど、鼻についちゃうと終わりみたいな・・・。もう少しひとつひとつのエピソードを深く書き込めばもっとサスペンスが盛り上がると思うんだけど、そのさらっと軽い感じが好きだよ(2004.8.2)



ネロ・ウルフ対FBI     レックス・スタウト著  光文社文庫 

 『ネロ・ウルフのもとに大富豪の未亡人が訪れた。依頼はFBIによる執拗な尾行、盗聴をやめさせてほしいというものだった。提示された報酬は十万ドル。助手のアーチーが調査に乗り出すと、FBIの犯行を思わせる未解決のルポライター殺人事件が浮かびあがってきた。殺された男は、FBIの内部調査をしていたらしい…巨大な敵を相手にウルフはどう決着をつけるのか。』
ネロ・ウルフって古典だけど、ファンは少ないかもしれないなぁ。名探偵はルックスもよくあるべしという信条なんだけど、彼だけは例外、って前も書いたかな(苦笑)体重1/7トンなんだよ(・・;) このFBIはフーバーの頃のFBI。FBIの力が強すぎてみんな辟易してたんだろうなって歴史の勉強(笑)(2004.7.13)






アウトローのO     スー・グラフトン著  ハヤカワ・ミステリ文庫 

 『期限切れの貸倉庫から出てきた品物は、久しく封印してきたキンジーの記憶を甦らせた。それらは彼女が最初の夫ミッキーと別れた時に、彼の所に残してきたものだった。それがなぜ?そこにあった一通の手紙から、14年ぶりに元夫の行方を探すキンジー。やがて彼女は離婚当時に彼が関わっていた事件の謎を解明すべく調査を開始した…二度の離婚を経てきたキンジーの、これまで語られなかった最初の夫との破局の真相とは。』
キンジーの最初の結婚についての謎が明かされる。あまりハードボイルドではなく、依頼を受けた事件でもない。淡々としていて、でも重い。シリーズの中で最も記憶に残る作品になるんじゃないかな(2004.7.11)







春信殺人事件     高橋克彦著  角川文庫 

 『歌麿・清長とともに江戸の三大美人絵師として名高い鈴木春信。彼の数点しか現存しない希少な肉筆画が発見され、七億円で安本商事に落札された。だがその作品からは決定的な贋作の証拠が見つかり、再び葬り去られる。浮世絵専門の捜し屋、仙堂耿介はその「春信」と共に蒸発した男・遠藤を捜す依頼を受けた。彼を追ってNYに飛んだ耿介を待ち受けていたのは、あの美術探偵塔馬双太郎だった…!「春信」に隠された驚愕の真相とは!大胆な歴史推理が堪能できる本格浮世絵ミステリー。』
有名は浮世絵三部作の次に出ていた本。読んでなかったみたい(・・;) 浮世絵の贋作モノは得意中の得意だもんねぇ。処女作『写楽・・・』なんかに比べてやっぱり上手になってる。説明が冗長すぎるということもなく・・・(2004.7.8)





失楽の街     篠田真由美著  講談社ノベルス 

 『連続爆破犯の声なき慟哭を京介は捉えられるか!?インターネットの海にひそかに書き込まれた犯行宣言。あでやかに桜咲く2001年4月、巨大都市東京を爆弾魔が跳梁する。転々する犯行現場を繋ぐミッシング・リンクはなにか。怒りと悲しみに突き動かされて漂泊する犯人を、桜井京介は捉えることが出来るのか。失われゆく古き東京への挽歌とともに、建築探偵第二部完結!!』
うーん、重い。でも共感できる。だからこそ読み続けているわけでもあるわけなんだけど(・・;)(2004.6.27)








Ave Maria      篠田真由美著  講談社ノベルス

 『封印された過去が蘇り、血の惨劇の真相が今、語られる!『原罪の庭』の薬師寺家事件に再び迫る!血塗られた薬師寺家事件の惨劇から14年。時効の完成を目前にして、唯一の生存者である蒼こと薬師寺香澄のもとに謎めいた封筒が届く。カードにはただ一言「REMEMBER」。そのことばに急き立てられるように記憶をたどる蒼の脳裏に、やがて明滅する過去の映像、耳に流れる旋律。『原罪の庭』の真相に新たな光を与える建築探偵番外編。』
感想は、、、、言えない。というか読んでない人にはわからない。あはは、そう言っちゃみもふたもないが・・・。
最初から読んでいないと読めないシリーズもののミステリーってのもおかしなものだけど・・・。
そういえば森博嗣のS&Mシリーズもそうだね。舞台も同じ工学部建築学科。建築史と構造と、ちょっと分野は違うけど・・・(2004.6.22)





上海迷宮     内田康夫著  徳間書店 

 『上海・和華飯店で起こった殺人事件。容疑者となった父の無実を晴らしたいと依頼してきた美貌の中国人法廷通訳とともに、過去と未来が行き交う魔都・上海へ向かった浅見光彦は、驚くべき真実にたどり着く…。』
前作イタリアに続き、こんどは上海。ほんとに日本ではもう創作しにくいと見える。今の中国が描かれてて面白い。しばらく外国に材を求めるかな(2004.6.4)







ダ・ヴィンチ・コード 上下     ダン・ブラウン著   角川書店

 『ダ・ヴィンチが絵に込めた暗号とは? ルーヴル美術館長が死体で発見される。その夜館長と会う約束になっていたハーヴァード大教授ラングドンは、警察より捜査協力を求められた。その死体は、ダ・ヴィンチの最も有名な素描を模した形で横たわっていた……』
『暗号解読官でもある館長の孫娘は、一目で祖父が自分だけにわかる暗号を残したことに気付く。ラングドンと二人でダ・ヴィンチが絵に描きこんだ暗号を解き進むうちに、キリスト教の闇の歴史が浮かび上がる……』
《聖杯》を探す鍵はダ・ヴィンチにあり。これはサスペンス仕立て。イタリア幻想曲→トリノ聖骸布の謎→パッション(映画)→ゴチックとは何か と進んでいって・・・。上下2冊¥3,780を一気に読んじゃったのはもったいなかったかなぁヾ(- -;) 世界を舞台にした殺人ミステリーの醍醐味と、2000年に及ぶ西洋史から選り抜いた魅惑的な謎の数々とを組み合わせた、知的で明快なサスペンスが見事!
 正当な信者ではない私の関心をも捕らえて離さないイエス・キリストとは何者か。追求は続くのかもねぇ(2004.6.10)








トリノ聖骸布の謎     リン・ピクネット、クライブ・プリンス著  白水社 

 『キリストの遺体を包んだ布として崇められてきた「トリノ聖骸布」は、1988年の科学的年代測定により後代の偽物と断定された。では誰が、どうやって、何のためにこの「奇跡の布」を作ったのか。6年にわたる調査の結果、ついに歴史の謎が解かれる。』
ノンフィクション。聖骸布とはイエスの遺体を包んだとされる布でイエスの影が映っている・・・。↓の内田が『イタリア幻想曲』参考文献に挙げていたので読んでみた。細かい証明がちょっと読んでて眠くなるんだけど、サーマリーは面白かった。聖骸布の謎だけじゃなくて、ダ・ヴィンチのこと、黒聖母のこと、マグダラのマリアのこと、テンプル騎士団等秘密結社のこと等々、面白い見解だった。イエスの顔と現代人が思い込んでいる顔のイメージががどのように成立したのか、この1点だけをもってしても興味深い(2004.5.5)




考古学と古代史の間      白石太一郎著  筑摩書房

遺跡、遺物を資料とする考古学と、文献史料を資料とする古代史研究。そのどちらにも魅力を感じ、二つの学問の間をゆれ動きながら、独自の論を展開する著者の軌跡。』 
言われてみれば「考古学」と「古代史」ってどう違うんだろうって思わない?著者の専門は古墳時代。古墳の大きさや場所等から古代の権力の流れを見てしまおうという発想がなるほど目からうろこ。
どうもジュニア向けの本だったらしくて(新聞の書評欄で見たのでわからなかった)実に読みやすくてよかったわ。
あまり綿密に資料等参照されても素人にはわかりにくくなるだけなので。
邪馬台国は大和にあったと言い切っているところがすごい。前にも書いたけど、箸墓古墳を発掘させてくれないと確実なことはいえないのよねぇ.....(2004.4.30)




イタリア幻想曲 貴賓室の怪人2     内田康夫著  角川書店 

 『日本赤軍が異郷に残した傷痕と法王庁を脅かす秘密、浅見光彦が挑む壮大な謎。ミモザの咲き乱れるトスカーナの美しいヴィラに滞在する美術愛好家の日本人たち。その長閑な村で日本人画家の死体が発見された。同行していた浅見光彦は、30年の歳月を超え、テロが吹き荒れたあの時代と対峙するが。』
豪華客船世界一周の旅第2弾、前作は船の中だったんだけどこんどはイタリア。聖骸布の解釈なども興味深くて、私にとってはよかったわ。
参考文献に『トリノ聖骸布の謎』がとりあげられていて、後日読んでみたのだが、ここで内田が使った解釈とは違っている。内田はどこでこのアイデアを得たのか?なんの根拠もないのに独自のアイデアで断定的にひとつの小説を書くと特にトリノ聖骸布になじみのない日本人はその解釈が正しいと思い込むのではないか?おかしいと思う。(2004.4.26)





魔剣天翔     森・博嗣著  角川文庫 

 
『アクロバット飛行中の二人乗り航空機。高空に浮ぶその完全密室で起こった殺人。エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣をめぐって、会場を訪れた保呂草と無料招待券につられた阿漕荘の面々は不可思議な事件に巻き込まれてしまう。悲劇の宝剣と最高難度の密室トリックの謎を瀬在丸紅子が鮮やかに触き明かす。』
(2004.4.26)







夢・出逢い・魔性―You May Die in My Show  森・博嗣著  角川文庫
 
『20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無(たかなしねりな)は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。 繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作! 』
(2004.4.26)







お散歩ブック       杉浦さやか著   角川文庫

 『よく知ってる、と普段思っている自分の町でも、路地を一本入っただけで、思いがけない風景に出会ったりする。のんびりしたお休みの日はもちろん、ちょっとあわただしい一日でも、ほんの少し気持ちにゆとりがあれば、いつでもどこでもお散歩は愉しめる。「道ばたでお花見」「一人で行くミュージアム」「商店街で遊ぼう」など、人気イラストレーターが50のお散歩道をご紹介。文庫版おまけ「わたしのお散歩マップ」つき。』
イラストレーターなのかな。すてきなお散歩道50をイラスト入りで紹介。ゆっくりのんびり生きなくちゃって思うわ〜。充分のんびりしてるけどね(笑)(2004.4.26)






最後の訴え      リザ・スコットライン著   ハヤカワ文庫

 
『法廷弁護士のグレースは、第一審で死刑判欠が下された事件の控訴審の準備に追われていた。
そんな折り、彼女は首席裁判官のアルメンから愛を告白される。
二人は幸せな一夜を過ごすが、翌日、アルメンが自殺したという驚くべき知らせが飛び込んできた。
死因に疑いを抱き、密かに事件の真相を探るグレースに何者かの卑劣か罠が…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞に輝く、話題沸騰のリーガル・サスペンス。』
(2004.4.26)






フランドルの呪い画      アルトゥーロ・ペレス・レベルテ著   集英社文庫

 『絵画の女性修復家フリアは、15世紀の作品の修復を依頼された。X線で撮影すると、ラテン語の文字が浮かび上がる。「誰が騎士を殺害したのか?」チェスに興じる公爵と騎士、それを見守る公爵夫人を描いたこの絵、調べてみると騎士はこの絵の描かれる以前に不可解な死を遂げていた。さらに画面のチェス盤にも恐るべき事実が!そしてフリアの周囲では殺人事件が次々と起こり、彼女自身も…。』
絵画とチェスについての薀蓄がすごい。チェスの部分は読み飛ばしたけど(コマの動かし方も知らないの(^^;;)
著者は映画にもなった「ナインスゲート」の作者。こちらも読んでみたい(2004.4.26)







猫は川辺で首をかしげる      リリアン・J・ブラウン著   ハヤカワ文庫

 『もと新聞記者クィラランの親しい友人であるバンバ夫妻がブラック・クリークで宿屋を始めた。
クィラランはココと共に陣中見舞に訪れるが、宿屋になっている建物が地元では幽霊屋敷として恐れられているという噂を耳にする。
真相を暴こうとクィラランが調査に乗り出した直後、行方不明だった同宿の客が川で死んでいるのが発見され、宿泊客たちに容疑がかけられるが…混迷する事態にココの鋭い爪は真実を捕らえられるか。』
シリーズ24作目。ねこは人に飼われるんじゃなくて、人が猫に飼われているんだって。それがほんとうかなって思う。(2004.4.26)






美の秘密      ジョセフィン・テイ著   ハヤカワポケミス

 「時の娘」が面白かったから読んでみたのだけれど・・・。グラント警部もの。1954年発刊の復刻版。復刻版ということは新訳でもなく、活字も古いままということ。内容云々以前に、訳はいまどき中学生でもこんな直訳しないだろうというまずさに加えて、旧活字・・・。続けて他の作品を読もうという気をなくしてしまった。(2004.4.26)





ブルーベリーマフィンは復讐する    ジョアン・フルーク著   ヴィレッジ・ブックス

 『レイク・エデンに、あの人気料理研究家コニー・マックがやってくる!いつもは静かに厳しい冬が過ぎ去るのを待つ町が、今年は浮き足だっていた。そんななか、ハンナはウィンター・カーニバルの特別ゲストとして招かれたコニーに、自分の店の厨房を一晩貸すことに。翌朝、出勤してきたハンナが発見したのは、ぐちゃぐちゃの厨房と、特製ブルーベリー・マフィンを手にしたコニーの死体だった!殺人現場として店は立入禁止になるは、妹の親友と恋人候補ノーマンまで犯人扱いされるはで、頭に来たハンナはまたまたこっそり犯人探しを始めるが…。お菓子探偵の面目躍如、シリーズ第三弾。』
コージーはコージー(なんのこっちゃ(^^;;) 本格もいいけど、コージーもいいぞ (2004.4.18)



ストロベリーショートケーキが泣いている    ジョアン・フルーク著   ヴィレッジ・ブックス
『お菓子探偵ハンナ・シリーズ第二弾! わたしの行く先々においしいクッキーと殺人事件がつきまとう……。
ミネソタの小さな町レイク・エデンは、いつになくにぎわっていた。ハートランド製粉主催による手作りデザートコンテストの第一回開催地に選ばれたのだ。町いちばんのケーキ作り名人としてハンナも審査員に選ばれたが、審査員の中には意外な顔ぶれも。そのひとり、高校のバスケットボール・コーチであるボイド・ワトスンがこてんぱんに参加者のデザートを批評した夜、彼は何者かに殺された。そばにはハンナがあげたストロベリー・ショートケーキが。またまた死体の第一発見者となってしまったハンナはやっぱり探偵役をやるはめに……。大好評お菓子探偵ハンナ・シリーズ第二弾!
レシピも豊富で楽しい♪


チョコチップクッキーは見ていた    ジョアン・フルーク著   ヴィレッジ・ブックス
『わたしの最大の武器は世界一おいしいクッキー。お菓子探偵ハンナ、初登場!これを食べれば、だれだって秘密をしゃべりたくなる 。ハンナはお菓子作りの腕をいかして、世界一おいしいクッキーを出すお店を経営している。店の評判は上々、地元の人たちのくつろぎの場として愛されていた。そんなハンナの悩みといったら、「結婚しなさい」とうるさい母親くらいのもの。忙しくものどかな毎日だったが、ある日、店の裏手で牛乳配達人の死体が発見され、町は大騒ぎに。義弟である保安官助手に捜査を手伝うと約束してしまったことから、ハンナは自慢のクッキーを手に町の人たちへの聞き込みを始めた。おいしいものの前ではだれしも口が軽くなる。思わぬ名探偵ぶりを発揮するハンナだが・・・・。甘くコージーなお菓子ミステリー・シリーズ第一弾!
このカバーの装丁と題名で、ちょっと引いてしまったんだけど、読んでみるとけっこうちゃんとしてて面白かった。イラストもかわいいようでよく見るとブラック・・・。





料理で読むミステリー   貝谷郁子著   NHK出版生活人新書

 『作品に出てくる料理から、事件の背景、主人公の性格やライフスタイルなどを探る異色のミステリーガイド。探偵が厨房で腕をふるう一皿、誘拐犯の一味が子どもにふるまうあたたかい飲み物、ときには料理が事件解決の伏線にも。「食」を通してミステリーの新しい魅力を発見する。実際に作って味わえる想像再現レシピも収載。』
小説を読みながら登場人物が何を食べているかということに意識が無いのは、それだけ私が食に対して関心が薄いということになるのだろうなぁ。読まず嫌いのミステリーも読んでみようかという気に・・・(2004.4.18)








議論の余地しかない     森博嗣著   宝島社

 『他人と自分、真実、生きる価値、言葉、意志…。言葉と心の隙間を紡ぐ60点の写真とオリジナルメッセージ。「君の夢僕の思考」に続く好評シリーズ第2弾! 著者の作品群の中から、心にふれる言葉を選び出し、著者がその文章に合う写真を撮り、オリジナル・メッセージを付与して出来上がった写文集である。』
著作の中からの詞と自身で撮影した写真のコラボレーション。すっと受け入れられる詞もあればそうかなって思うものもあり。もうちょっといい詞があったように思うのだけれどね。こんなものが商品になるなんて人気作家はいい(2004.3.13)










亡国のイージス 上下     福井晴敏著   講談社文庫

 『在日米軍基地で発生した未曾有(みぞう)の惨事。最新のシステム護衛艦《いそかぜ》は、真相をめぐる国家間の策謀にまきこまれ暴走を始める。交わるはずのない男たちの人生が交錯し、ついに守るべき国の形を見失った《楯(イージス)》が、日本にもたらす恐怖とは。日本推理作家協会賞を含む三賞を受賞した長編海洋冒険小説の傑作。』
この手の戦争ものって読まずにいたんだけど、面白かった。日本国とは?国防とは?自衛隊とは?ちゃんと考えてみるのも悪くない。(2004.3.12)









早春の少年 伊集院大介の誕生      栗本薫著   講談社文庫

 『領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。そして一家六人惨殺事件。転校生・伊集院大介は、残虐さを身につけていく犯人に迫る。「早く大人になりたい!みんなを恐ろしい運命から救うために―」。伝説の名探偵、ほろ苦い14歳のメモアール。』
久しぶりの伊集院大介だけど、14歳の少年にはちょっと過酷なんじゃないかと思うようなホラー。伊集院大介はこんな少年だったはずはないと思いたいし、伊集院大介モノはこんなおどろおどろしい作風ではなかったはずだ。(2004.3.8)






化生の海      内田康夫著   新潮社

 『平凡な人生だったと妻や娘さえも思っていた男が死して謎を遺した。北海道、北陸、北九州――。北前船の寄港地を辿る壮大な謎解きに浅見光彦が挑戦する!』
ワンパターンなんだけど、読んでしまうなぁ。でもこれ本格推理小説じゃないよね。ま、家にあるから読むっつうことで〜ヾ(--;)ぉぃぉぃ(2004.1.22)






十三の冥府      内田康夫著   実業之日本社

 『荒ぶる神の祟りか、冥府に迷う死者の怨念か。古文書の真贋論争を取材するため青森入りした浅見光彦は、お遍路さん殺害ほか謎めいた事件に遭遇し…。』
ちょ〜っと大風呂敷の割にはこじんまりとまとまったかな(2004.1.21)










不手際な暗殺      ノーマ・ハリス著   二見文庫

 『シアトルの暗い路地で海軍特殊部隊SEALの隊員が殺され、犯人として海兵隊員が逮捕された。調査を命じられた海軍法務官フェイドラは、調べを進めるうちに、事件の背後には巨大な陰謀が隠されており、自分は手の込んだ隠蔽工作の道具に使われているのではないかと疑う。ひとりのSEAL隊員の殺害事件にすぎないと思われたものが、じつは超高性能スパイ機の墜落事故、北朝鮮による米海軍軍艦の撃沈、2機の旅客機の墜落事故などとつながっていく…
(2004.1.9)





バーティミアス サマルカンドの秘宝      ジョナサン・ストラウド著   理論社

 『舞台は、魔法使いたちが支配する、現代のロンドン。魔法修業中の少年ナサニエルは、泣き虫だけど、負けず嫌いな12歳。少年は、ベテランの妖霊バーティミアスを呼び出した。目的は、邪悪なエリート魔法使いサイモンに復讐をするため、〈サマルカンドの秘宝〉を、盗み出すということ。はたして、ヒヨッコ魔法使いのナサニエルとちょっとまぬけなバーティミアスのコンビは、〈秘宝〉を手に入れ、強敵サイモンをやっつけることができるのか?今まで誰も体験したことのない、子どもから大人まで夢中になれる新しい世界。』
ハリポタの便乗本、買うまいと思ってたのになかなか次作が出ないのでつい・・・(^^;;ハリポタよりちょっと大人向けかな(2004.1.8)





私だけの仏教      玄侑 宗久著   講談社プラスアルファ新書

 『「ヴァイキング」式仏教入門でわかりにくい仏教がわかる!!
各宗派の要素を自分の好みで組み合わせよう!現役僧侶で芥川賞作家が書いた「現代仏教入門」!!』
仏教のいろんな宗派の教えの簡単な説明。各宗派の要素を自分の好みで組み合わせようっていう発想がユニーク。著者のことを知らなかったのだけど、けっこう雑誌のコラムとか書いているのね(苦笑
宗教学って面白い!関心がキリスト教から仏教へ。ほんとはヒンズーが面白そうなんだけど、適当な本が見つからない・・・。仏教も最新物理学に通じるものがあって、なかなかに面白い(2004.1.7)






クッキング・ママの供述書     ダイアン・デヴィッドソン著   集英社文庫

 『ロッキーの山間の町に大異変。超がつく大金持ちが大邸宅を買いまくり、高級車が飛ぶように売れだした。当然、ケータリングを頼むパーティの需要が増し、ゴルディは至福の境地と言いたいところだが、世の中それほど甘くはない。息子のアーチの級友にその大金持ちの子息が増え、彼らに毒されてすっかり価値観が変わる始末。新たな頭痛の種に加え、ゴルディがまたもや死体を発見して…。』
ま、いつもどおり(笑) 好きではないといいながら読み続けてるなぁ(2004.1.3)







時の娘     ジョセフィン・テイ著   講談社文庫

『歴史ミステリーの金字塔。捜査中に事故にあい、退屈な入院生活を余儀なくされるグラント警部。ふとしたことで一幅の肖像画を手にした。王位を奪う為、実兄の王子2人を殺害した英国史上悪虐非道の王、リチャード三世。しかし、その肖像画からは冷血漢どころか思慮深さを感じた。本当に彼は伝説の悪人なのか?かくして警部は文献のみから歴史を推理する。』 
1951年作。古典だわねぇ。でも小泉喜美子の改訳なのよ。安楽椅子もの。英国は王権だって知ってても日本のように(いちおう)万世一系の天皇家みたいじゃなくて、室町幕府と鎌倉幕府と江戸幕府・・くらいの違いがあるんだって改めて得心。勉強してみるのも面白いかも。どうして学校で習う歴史は面白くなかったんでしょうねぇ。(2004.1.3)