SCOTLAND スコットランド見聞録

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 はじめに
スコットランドと聞いてどんなものを思い浮かべられますか? 
バグパイプにタータンチェックのキルト、大男の力自慢大会=ハイランドゲームズ、バタースカッチ味のキャンディー、左党ならスコッチウィスキー、ゴルファーはセントアンドリュースというところでしょうか?
今回行くことになって本などを読んでびっくりしたのは、知らないだけでスコットランドから多くの"モノ"を輸入していること。
明治の黎明期、多くの日本人が留学して学んでいます。日本の造船業はグラスゴーで学ぶことによって発展しました。
明治期に制定された文部唱歌 "ほたるの光"も"故郷の空"もスコットランド民謡なのです。
長崎のグラバー、ホームズのコナン・ドイル、ジキル博士とハイド氏のスティーブンソン、蒸気機関のワット、ハリー・ポッターのJ・K・ローリング、英首相のブレア(選挙区はイングランド)・・・みんなスコットランド人!
ハリーポッターのホグワーツ魔法学校もスコットランドに存在していることは暗黙の諒解事項だそうです。
日本人は"イギリス"としていっしょに考えてしまいがちなのですが、スコットランドではイングランドに対する根強い不信感に出会います。
街中世界遺産と言ってよいエジンバラの美しさとともに、スコットランド人のアイデンティティー、そんなものに強く関心を持ちました。


読んだ本
スコットランド―ミステリー&ファンタジーツアー
スコットランド―ミステリー
&ファンタジーツアー

石井 理恵子, 杉本 優
スコットランド―歴史と文化、自然を満喫する
スコットランド―歴史と文化、
自然を満喫する

旅名人編集室,
邸 景一, 柳木 昭信, 三島 叡
スコットランド 歴史を歩く
スコットランド 歴史を歩く

高橋 哲雄
とびきり哀しいスコットランド史
とびきり哀しいスコットランド史
フランク レンウィック,
イギリス英語日常会話表現集   CD book
イギリス英語日常会話表現集
小林 章夫, ドミニク・チータム
不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」
不機嫌なメアリー・ポピンズ
―イギリス小説と映画から読む「階級」

新井 潤美
地球の歩き方 ガイドブック A04 スコットランド&湖水地方
地球の歩き方 ガイドブック
スコットランド&湖水地方

地球の歩き方編集室



 エディンバラへ
日本・スコットランド間には直行便がないので(2007年5月現在)、ヨーロッパ各地を経由することになります。
今回はロンドン経由を選択し、ロンドンまではJALで12時間30分。ロンドンからはブリティッシュ・ミッドランド航空で1時間25分でエディンバラに到着。
エディンバラのB&B(後述)に4泊しました。
空港から市内へは13km、タクシーで30分足らず、£17(≒¥4250。荷物料金を含む)。ブラックタクシーではなくて、バンタイプのもので、4個のスーツケースと4人の大人を積めました。
UK(the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland =通称イギリス)はサマータイムを選択しているので日本との時差は−8時間で、朝8時ころ家を出て、夜9時ころエディンバラでの宿泊場所のB&B(後述)に着いていましたので実質21時間の移動時間です。

ヒースロー空港(ロンドン)のイミグレは噂に違わず厳しいです。ベルトは言うに及ばず靴も脱がされ、私などは身体検査も受ける始末。パソコンはもちろん開けて点検。
Only sight seeing で、次はIslandに行くFamily ということですんなり通してはもらえましたが。
液体は100mlを超えるものは持ち込めず、それも透明なビニール袋に入る分だけということはもはや周知徹底されているものと思ってましたけど、高そうな化粧品を通そうとしてもめている女性をけっこう見かけました(時間のむだだからやめて欲しい)。




 通貨
もちろんスコットランドといえどもUKなので、ポンド。
£1がだいたい¥250くらい。

面白いのはスコットランド独自の紙幣を発行していること!
この紙幣はスコットランド内はもちろんロンドンでも通用するそうですけど、国外ではムリ。
スコットランド独自の紙幣を発行できていることは驚きですけど、それが3つもあるというのがスコットランドのお国柄と言うか・・・。(こういうまとまりのないところがイングランドに負けた原因だと歴史は教えてくれます)

←上からBank of England、Bank of Scotland、Royal Bank of Scotland 発行の£5紙幣
  あとClydesdale Bankも発行しているそうですが見ませんでした。
     …エリザベス女王が若い。




 市内の移動
解説つき乗り降り自由市内観光バス(マックツアーズ・シティサイトシーイングなど)もあるけれど£9(≒¥2250)と高いので、普通の路線バスの1日券£2.5(≒¥625)を毎日利用していました。(路線バスは通常距離に関係なく1回乗車で£1)。市内は2社(ロジアンバス、ファーストエジンバラ)が運行していて(路線は異なる)、1日券はその会社のみ利用可。
宿泊しているB&B(後述)がロジアンバスのバス停に近かったのでもっぱらロジアンバスを利用。バスに乗って運転手さんに「Day ticket、please」と言って£2.5(小銭を用意)を料金箱に入れると右の箱から細長い紙が出てくるのでそれをちぎって持ち歩きます。次に乗る時からはそれを見せて乗車。


バスの路線図&時刻表はロジアンバスのサイト(→LINK)でDLできますし、St.Anddrew.St.のバスステーションでは配布しています。


St.Anddrew.St.のバスステーションにて
 路線図&時刻表が並んでいます。
 1路線ごとにカラーの立派な無料冊子で驚きます。
 なぜか15がないのは人気のロスリンチャペル(後述)行きの路線のためかしら。
 

ロジアンバスの2階席。
バスは基本的にすべて2階建て。
運転席からは鏡の反射を利用して2階席もチェックできるようになっています。
シートがタータンチェックでかわいい♪





バスストップにはこのような案内板が。
Lothianバス 42路線 Fountainhall Road というBusStopで、City方面ということがわかります。





 B&B
B&BはBed&Breakfastの略で、ベッドと朝食を提供してくれるいわば民宿です。そのスタイルはUKから始まったようですけど、最近では日本でもあるみたいですね。ゲストルームが4室以上あるものをゲストハウスと呼ぶようです。
さすがエディンバラは世界遺産の観光地なので、街を歩いているとあちこちでB&Bの表示を目にします。
一般家庭の生活を垣間見ることができるという意味でB&Bは楽しいと思います。リピーターになれば我が家に帰って来たという気持ちにもなれることでしょうね。
私たちが選んだのは、エジンバラ大学の教授に推薦された 21 Mayfield Road というところです。エジンバラ大学の近くのMayfield Road21番地にあり、the Scottish Tourist Boardで☆☆☆の評価を得ています。
Peter & Alison Ayresさんご夫妻が経営されていて、late-Victorianの住宅用の建物の1階部分で2室。ツインのお部屋(FamilyRoom)にエキストラベッドを入れた3名使用で1泊£90(×4泊)でした。清潔で新しいトイレとシャワールームは各室についています。ジャグジーつきの浴室や洗濯室もあるようですが利用しませんでした。詳しくは21 Mayfield Roadのサイトへ。

Mayfield Roadの並び。左端がB&Bです。
→この白いドアがクセモノで、自動ロックになっていて、まさか閉まっちゃうと思わずに鍵を持たないでカメラ片手にフラフラと外へ出た私は見事に締め出されて、ノックしてPeterを呼ぶはめに陥ったのでした。

2重ドアの中に入ってすぐに右が階段、2階は私室にしていらっしゃいます。楽しげな話し声も聞こえます。

ダイニングルーム
奥がキッチン。一段低くなっています。
窓から見えるのは裏庭。

左の食器棚に数種のシリアルやヨーグルトなどが置いてあって自由に取ります。
右下は暖炉。冬は目にも暖かな感じがすることでしょうね。

朝食のメニューのひとつ
Smoked Haddock in milk&butter
スモークしたタラは食べたことがなかったけれど、なかなかシンプルな味付けで美味しかった♪
朝食はもちろんブリティッシュスタイル(間違ってもイングリッシュスタイルと言ってはいけない)
フルーツジュース、ヨーグルト、各種シリアル、ブレッド、ミルク、コーヒーorティー、フルーツ
メインは外にScrambled egg with a sliced ham and tomato や Grilled becon,tomato&sausage with fried egg などからひとつ選ぶ。








キッチンのPeter.
B&Bの経営はすべて彼の仕事ということになっているようで、Alisonの姿は昼間お見かけするもののすべて彼のサーブでした。

驚くのは食器の洗い方。
向こう正面にシンクが見えますが、そこに漬けてスポンジでジャバジャバっと洗うだけで(水でゆすいだりせずに)皿立てに。
洗剤が違うのか(?)、衛生観念が違うのか、水をタダだと思っているのは日本人だけなのか・・・。
郷に入りては郷に従えで私は気にしませんが、神経質な夫には言っていません。



 パブ

イギリスに行ってパブに行かないってありえないような気がして・・・B&Bの近くにあるPUBに行ってみました。
ただ緯度が高い上にサマータイム(1時間)。8時でもまだ明るい。明るいうちから飲むっていうことがなんとなく・・・(笑)
2階はNewBellInnという名前のレストラン。行ってみたのですが、予約要でした。残念。


Old Bell Inn  HP
      
あちこちにベルが飾られて確かにここはBELL INN。

   
ビールもいろいろな種類があります。
カウンターに陣取るのは常連さんと思しき人々。1杯のビールをほんとうにゆっくり一口ずつ飲んで会話を楽しみます。
ヨソ者にも優しくて、地元のビール(名前忘れた)を注文して"Good Coice!"と誉められました。
 TESCO=スーパーマーケット

TESCOはUKの4大スーパーマーケットチェーン(後はSainsbury'sWaitroseMarks & Spencer)のひとつ。(アジアでも韓国とタイにあるようです)
あちこちで見かけますが、B&Bの近くにあったお店に行ってみました
中規模のお店と言えるかなぁ。
日本と大きく違うということはないのですが、セルフサービスのレジがあったのがちょっとびっくり。

TESCO HP
   ヤギのミルク   


 ふつうにお寿司のパックがあってびっくり!(£3.99) って驚く方がおかしいのかな。
 たぶん工場で冷凍で作られているのだろうなと思うようなシロモノ。
 話のタネにチャレンジしてみたらよかったかもしれませんねぇ。