SCOTLAND スコットランド見聞録

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 ロスリンチャペル

ロスリンチャペルは1446年にオークニー島の貴族でテンプル騎士団に属していたウィリアム・セント・クレアによって建てられた小さなチャペルです。
世界中で大ヒットした「ダ・ヴィンチ・コード」の終幕、ヒロインが自分の出自を知ることになる教会を覚えていらっしゃるでしょうか?(小説映画では少し取扱に違いがありましたが)
せっかくエディンバラまで来たのだから、行ってみることにしました。

Rosslyn Chapel オフィシャルページ → LINK


ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット
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ダン・ブラウン, 越前 敏弥
ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション
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コレクターズ・エディション




移動
ロスリンチャペルはエディンバラの南東6マイルほどのところにあります。
今ホットな観光地なので(ハリウッド映画の力は絶大)、各社ツアーを出していますが£25以上してびっくり。
お気に入り(笑)のロジアンバス(普通の路線バス)なら£1。
St.Anddrew.Stから15番に乗って40分でRosslynに到着します。



市街地は集合住宅ばかりなのですが、少し離れるとこのような一戸建てにかわり、それを抜けると牧場がひろがります。


Rosslynでバスを降り、そのまま進行方向に歩いていくとこの標識が。
Rosslyn Chapelは↑です。



周囲は見事にcountry。


外観

チャペルは残念ながら修復工事と保護のための足場に覆われています。
映画では足場はなかったのですが、撮影のときだけ外したのか、撮影後に修復工事が始まったのかはわかりません。

全景などはオフィシャルページ(→LINK)でご覧くださいね。


工事用の足場に上がって高い位置から間近に見ることができます。


石が欠け、黒いカビが発生している様子がよくわかります。
ガーゴイルも真っ黒くろすけ。


           

     


内部
あまり大きなチャペルではありませんが、とにかく内部がキリスト教だけでなく、キリスト教以前の異教にまで及ぶ様々な彫刻(テンプル騎士団、薔薇十字軍、フリーメイソンそして聖杯伝説など)が溢れています。
スコットランド屈指の代表的な中世彫刻であり、「石のタベストリー」と言われるそうです。
でも、それははっきり言ってグロテスクなほど。
なにゆえにこんなに彫刻に埋め尽くそうと考えたのか・・・美観というのには疑問が残ります・・・それがわからないから謎を呼び、フィクション(ダ・ヴィンチ・コード)に使われたりするのかもしれませんね。


       

           

    



グリーンマン 
異教徒のシンボル。ここにはたくさんあり、最も保存がいいのがこれ。
お土産品にもたくさん登場していました。




セント・クレア家のギザギザのついた十字架



 
モーセ

角がついているのは、「出エジプト記」のヘブライ語の「光」を間違って翻訳したせいと言われています。



 

ロバート・ザ・ブルース
(スコットランドの英雄)の心臓を持つ
ウィリアム・セント・クレア
(チャペルの創設者)



 
堕天使ルシフェル
 
フリーメーソンの儀式と関係が深い。
セント・クレア家はスコットランドのグランドマスターメーソンの血筋。



 

ロバート・ザ・ブルースのデスマスク
(中央、わかりにくい)



アプレンタス・ピラー(弟子の柱)
師匠が出張に出かけたとき。弟子によって作られ、帰って来た師匠はあまりのできばえのよさに嫉妬し、弟子を殺したという伝説があるそうです。
またこの中に聖杯が隠されているという伝説も。




七元徳の彫刻

七元徳とは知恵、勇気(忍辱)、節制(禁欲)、正義、希望、信仰、慈愛のことだそうです。
しかしながらなぜか七つの大罪(高慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、大食、肉欲)の貪欲が入り込んでいるそうですが、どの絵がどれを示すのかちょっとよく見えません。
写真はありませんが、七つの大罪の方の彫刻には慈愛が入っているそうです。



地下の聖具室
チャペル自体より古いもの。
ダ・ヴィンチ・コードの映画ではこの下にもっと広い地下室があって重要なポイントになるのですが、原作の小説にもココにもそういうものは見当たりません。

ウィリアム・セント・クレアの墓



スタッフによるレクチャーが1時間に1回行われていました。
かなり早口で聞き取るのが困難でしたが(私には)。



ロスリンキャッスル
チャペルの足場から遠くに城跡が見えたので行ってみることに・・・。
チャペルから墓地などを通り抜けて歩いて数分のところです。


この壁の廃墟があるだけで、奥はPrivateと書かれたどなたかの私邸のようですし(上の写真の右の建物)、これ自体も古いものではなさそうですし、なんの説明もないので、どう判断すべきなのか・・・。
チャペルの足場のところに案内板があったような気がしましたが、遅かりし・・・。



ロスリンといえば、クローン羊のドリーはロスリン研究所で、作られたのでした。
死後、剥製がスコットランド国立博物館で展示されているらしいのですが、真偽のほどはわかりません。